[16047] Re:[16043] 伊与原新「藍を継ぐ海」のこと 投稿者:ダッチャン 投稿日:2025/02/04(Tue) 15:20
- > 今回の直木賞受賞の伊与原新「藍を継ぐ海」は5本の短編作品ですが、そのなかの「夢化けの島」は萩の見島のこと、萩焼の三つの窯、見島の赤土を使う萩焼のことなどがテーマとなっています。伊与原さんは地球惑星科学の研究者ですが、他の短編も読んで思うのはよくここまで調べたものだというのが作家に対する率直な感想です。機会があれば読んでみて下さい🙋萩焼作家の中原君には感想もお願いしたいです。
早速本屋に行って「藍を継ぐ海・夢化けの島」を買い読みました。
萩の見島を舞台に、萩焼の見島土と萩焼御三家のうち途絶えた「林窯」に焦点をあてた作品で、作者は見島のことや萩焼の歴史をよく調べており、大変面白く一気に読み上げました。
ところで、萩市民でも見島にはいったことのない人が多いのではないかと思います。自分は50数年前の冬に仕事で初めて見島に行きました。当時は「萩丸」と言う木造船に乗り、2時間の所要時間でした。船室で週刊誌でも読みながら気楽な気分で乗船すると、萩港を出たあたりから船が揺れ始め、直ぐに酷い船酔いになりました。他の乗客は慣れたもので皆さん枕と洗面器を確保し横になっていました。自分も枕と洗面器を捜しても手遅れで、既に無くカバンを枕に脂汗をかいてピクリでも動くと吐きそうになるし、外は大波が激しく打ち付け沈没するのではないかと生きた心地はしませんでした。2時間じっと我慢しやっとの思いで本村港に着き、足はふらふらで気分が悪く仕事にはならず、2度と見島に行きたくないと思っていました。
ところが、夏に見島に駐屯している自衛隊(通信部隊)に招待され、野球の試合やキャンプをしに行った時には、海も穏やかで船酔いすることも無く、ビールを飲みながらの船旅を満喫しました。宇津部落にある希少種のユリヤガイが生息する砂見田ケ浜にキャンプを張り、かっては見島牛の放牧場であった観音平や宇津観音(バエスポット)の下の海で釣りやサザエを採るなど、すっかり見島が気に入りました。
その後は子供たちを連れて毎年夏には見島に行きました。仕事でも気難しい平井知事に見島に来てもらい、「離島健康のつどい」を開催するなど思い出ふかいところであり、この度「伊予原新」さんの直木賞受賞作品で見島が舞台として取り上げられ、懐かしく読みました。
本のことを知らなくて、原ちゃん、本当に良い本を紹介してくれてありがとう。
